日本の栄養機能食品制度:表示できる言葉とできない言葉

栄養機能食品制度で表示できる成分ごとの定型文と、使えない言葉を、消費者庁の一次資料と2026年1月の見直し検討会の資料をもとに整理した制度解説です。対象20成分の規格基準や注意喚起、改正案の数値まで一次情報で確認しています。

サプリメントの容器で「ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です」という一文を見たことがあるかもしれません。この一文は、書き手が自由に考えた宣伝文句ではありません。日本の食品表示のルールが、成分ごとに言葉づかいまで細かく決めている定型文です。

この定型文を使える食品のしくみを、栄養機能食品制度といいます。ビタミンやミネラルを補う食品が、国が用意した文言だけを、決められた量の範囲を満たしたときに限って表示できる制度です。逆にいえば、この枠の外にある言葉、たとえば病気が治るという表現や、対象外の成分の効能をうたう表現は使えません。

本記事は、この制度で何が表示でき、何が表示できないのかを、消費者庁の一次資料と、2026年1月時点で進んでいる見直しの検討会資料をもとに整理する道具記事です。当店エバリーの他の記事から参照できる基準点として、成分の話を読む前の共通の物差しになることを目指しています。数値と文言はすべて消費者庁の資料で確認したものだけを載せ、確認できなかった論点は載せていません。

栄養機能食品とは何を指し、ほかの保健機能食品とどう違うのですか。

栄養機能食品は、国が定めた基準に沿ってビタミン、ミネラル、脂肪酸といった栄養成分の機能を表示する食品で、国の個別審査を受けない自己認証の制度です。国が機能を保証する特定保健用食品とは、この点で性格が大きく異なります。

日本には、機能を表示できる食品として保健機能食品という大きな枠があり、その中に三つの種類があります。特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品の三つです。消費者庁は、この三つを国が定めた安全性や有効性の基準などに従って機能が表示されている食品と位置づけています。

特定保健用食品、いわゆるトクホは、食品ごとに有効性や安全性について国の審査を受け、許可を得なければ販売できません。機能性表示食品は、事業者の責任において科学的根拠に基づいて機能性を表示し、販売前に消費者庁へ届け出るしくみで、消費者庁長官の個別の許可を受けたものではありません。栄養機能食品は、この二つとも違い、許可申請も届出も要らず、あらかじめ決められた規格基準を満たせば表示できる規格基準型の制度です。

言い換えると、栄養機能食品の自由度は三つの中でいちばん狭い代わりに、参入の手続きはいちばん軽いという設計です。だからこそ、表示できる言葉は事業者が選べず、国の定型文に固定されています。

保健機能食品の三つの区分と国の関与のちがい
項目 特定保健用食品(トクホ) 栄養機能食品 機能性表示食品
国の手続き 食品ごとに国が審査し許可する 許可も届出も不要な自己認証 販売前に消費者庁へ届出(個別許可ではない)
表示できる内容 審査で認められた保健の用途 国が定めた成分ごとの定型文のみ 事業者が届け出た機能性
対象 関与成分ごとに個別 定められた20成分に限る 届け出た成分
責任の所在 国の許可 基準に適合させる事業者 科学的根拠を示す事業者

栄養機能表示ができる栄養成分は、いくつありますか。

栄養機能表示ができる成分は、現在のところ20種類に限られています。内訳は、脂肪酸が1種類、ミネラルが6種類、ビタミンが13種類です。

脂肪酸はn-3系脂肪酸で、EPAやDHAを含む区分です。ミネラルは亜鉛、カリウム、カルシウム、鉄、銅、マグネシウムの6種類です。ビタミンはナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、葉酸の13種類です。

それぞれの成分には、1日当たりの摂取目安量に含まれる量について下限値と上限値が決められています。この下限値と上限値の範囲に入っていることが、栄養機能表示をするための条件です。量が下限に届かなければ表示できず、上限を超える設計も認められません。次の表は、消費者庁のリーフレットに載っている現行の規格基準、いわゆる別表第11の内容です。

現行の栄養機能食品の規格基準(別表第11)と主な栄養機能表示の定型文
栄養成分 下限値 上限値 主な栄養機能表示(定型文)
n-3系脂肪酸 0.6 g 2.0 g 皮膚の健康維持を助ける栄養素です。
亜鉛 2.64 mg 15 mg 味覚を正常に保つのに必要な栄養素です。(ほかに2種類の表示あり)
カリウム 840 mg 2,800 mg 正常な血圧を保つのに必要な栄養素です。
カルシウム 204 mg 600 mg 骨や歯の形成に必要な栄養素です。
鉄 2.04 mg 10 mg 赤血球を作るのに必要な栄養素です。
銅 0.27 mg 6.0 mg 赤血球の形成を助ける栄養素です。(ほかに1種類の表示あり)
マグネシウム 96 mg 300 mg 骨や歯の形成に必要な栄養素です。(ほかに1種類の表示あり)
ナイアシン 3.9 mg 60 mg 皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
パントテン酸 1.44 mg 30 mg 皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
ビオチン 15 µg 500 µg 皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
ビタミンA 231 µg 600 µg 夜間の視力の維持を助ける栄養素です。(ほかに1種類の表示あり)
ビタミンB1 0.36 mg 25 mg 炭水化物からのエネルギー産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
ビタミンB2 0.42 mg 12 mg 皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
ビタミンB6 0.39 mg 10 mg たんぱく質からのエネルギーの産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
ビタミンB12 0.72 µg 60 µg 赤血球の形成を助ける栄養素です。
ビタミンC 30 mg 1,000 mg 皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です。
ビタミンD 1.65 µg 5.0 µg 腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素です。
ビタミンE 1.89 mg 150 mg 抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける栄養素です。
ビタミンK 45 µg 150 µg 正常な血液凝固能を維持する栄養素です。
葉酸 72 µg 200 µg 赤血球の形成を助ける栄養素です。(ほかに胎児の正常な発育に寄与する旨の表示あり)

表を見ると、同じビタミンでも表示できる内容がかなり違うことがわかります。ビタミンCは皮膚や粘膜と抗酸化に触れられますが、ビタミンB12や鉄は赤血球に関する一文だけです。摂取目安量の読み方については、当店の記事「サプリメントの摂取目安量とラベルの読み方」でも扱っています。鉄や葉酸、B群の具体的なはたらきは「ビタミンB群と鉄と葉酸の栄養機能表示」と「B群と鉄と葉酸を栄養機能食品として見る」で個別に整理しています。

表示できる言葉は、誰がどのように決めているのですか。

表示できる言葉は、事業者ではなく国が食品表示基準で決めており、定型文を一字でも変えることは認められていません。栄養機能表示の文言も、注意喚起の文言も、成分ごとにあらかじめ用意されています。

食品表示は食品表示法という法律と、その下の食品表示基準という内閣府令で細かく定められています。栄養機能食品の場合、加工食品なら基準第7条、生鮮食品なら基準第21条で表示が義務づけられ、別表第11に成分ごとの規格基準と定型文が載っています。事業者ができるのは、条件を満たしたうえで、決められた文をそのまま載せることだけです。

実際のパッケージには、複数の項目をそろえて表示する必要があります。栄養機能食品である旨と成分名、その成分の機能の定型文、1日当たりの摂取目安量、摂取の方法、摂取上の注意事項、そして摂取目安量が栄養素等表示基準値に占める割合です。これに加えて、食生活全体への配慮を促す一文と、国の個別審査を受けていないことを明記する一文が義務づけられています。

栄養機能食品に必ず表示される主な項目と定型の一文
表示項目 内容や定型の一文
食生活への配慮 食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
個別審査を受けていない旨 本品は、特定保健用食品と異なり、消費者庁長官による個別審査を受けたものではありません。
摂取上の注意(共通) 本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。1日の摂取目安量を守ってください。
摂取目安量と割合 1日当たりの摂取目安量と、それが栄養素等表示基準値(18歳以上、基準熱量2,200kcal)に占める割合

この共通の注意書きが、どの商品でも似た文面になっているのは、書き手がまねをしているからではなく、国が定型文を定めているからです。食生活のバランスを促す一文が必ず入っているのも、栄養機能食品があくまで不足を補う目的の食品だという制度の考え方を反映しています。

栄養機能食品では、どんな言葉が使えないのですか。

栄養機能食品では、対象20成分以外の成分の機能や、特定の保健の用途をうたう表現、そして国が個別に審査したかのような表現は使えません。これらは食品表示基準の第9条と第23条で禁止されています。

消費者庁のリーフレットは、使えない表現の例として「ダイエットできます」や「疲れ目の方に」を挙げています。前者は保健の用途をうたう表現にあたり、後者も対象成分の定型文の範囲を超えた効能の表現です。また「消費者庁長官認定」や「規格基準適合」のように、国のお墨付きがあるかのように見せる表示も認められていません。栄養機能食品は自己認証であって、国が個別に中身を審査したわけではないからです。

さらに大きな枠として、医薬品医療機器等法、いわゆる薬機法があります。食品である以上、病気の予防や治療、改善をうたうことはできません。この線引きは、化粧品や美容機器など別の分野でも同じ考え方で働いており、当店の記事「EMS美顔器と薬機法で言えること言えないこと」でも、機器の側から同じ境界線を扱っています。栄養機能表示ができる成分でも、定型文を超えて「肌が若返る」や「髪が生える」と書くことはできません。

注意喚起表示には、どんなことが書かれているのですか。

注意喚起表示には、共通の一文に加えて、成分ごとに過剰摂取や特定の人への注意が書かれています。これも国が定めた定型文で、事業者が省いたり書き換えたりすることはできません。

たとえば亜鉛には、摂り過ぎると銅の吸収を妨げるおそれがある旨と、乳幼児や小児は摂取を避ける旨が加わります。カリウムには腎機能が低下している人への注意、マグネシウムには多量摂取で軟便になることがある旨が加わります。妊娠に関わる成分には特有の注意があり、ビタミンAには妊娠3か月以内または妊娠を希望する女性への過剰摂取の注意が付きます。次の表は、共通の一文に上乗せされる主な注意です。

共通の注意書きに上乗せされる成分別の注意喚起(主なもの)
栄養成分 上乗せされる注意の要旨
亜鉛 摂り過ぎは銅の吸収を阻害するおそれ。乳幼児・小児は摂取を避ける。
銅 乳幼児・小児は摂取を避ける。
カリウム 腎機能が低下している方は摂取を避ける。
マグネシウム 多量に摂取すると軟便(下痢)になることがある。乳幼児・小児は摂取を避ける。
ビタミンA 妊娠3か月以内または妊娠を希望する女性は過剰摂取にならないよう注意。
ビタミンK 血液凝固阻止薬を服用している方は摂取を避ける。
葉酸 多量摂取により胎児の発育がよくなるものではない。

これらの注意は、栄養機能食品が万能の健康食品ではなく、多く摂れば摂るほど良いという発想とは反対の考え方に立っていることを示しています。上限値が定められているのは、不足を補いつつ過剰による健康被害を避けるためです。

「栄養機能食品」と書いてあれば、効果は保証されるのですか。

「栄養機能食品」という表示は、品質保証でも、その人に効果が出ることの保証でもありません。国が定型文の使用を認めているのは、その成分に一般的な機能があることまでで、個々の商品や個々の体で効果が確認されたことを意味しません。

制度上、栄養機能食品は国の個別審査を受けていません。パッケージには「消費者庁長官による個別審査を受けたものではありません」と書かれています。つまり定型文は、その成分が体の中で果たす一般的な役割を説明しているだけで、この商品を飲めば体調が変わる、という約束ではありません。

もう一つ見落とされがちなのが、下限値の存在です。栄養機能表示ができるのは摂取目安量が下限を満たす場合だけですが、下限は栄養素等表示基準値の3割程度に設定されています。数字のうえで基準を満たしていても、それが体感につながるかどうかは別の話です。効果を期待して選ぶより、日々の食事で不足しがちな栄養を補う目安として読むほうが、制度の趣旨に合っています。制度を正しく読むほど、広告の誇張に気づきやすくなります。

この制度は、いま変わろうとしているのですか。

この制度は、いま見直しの途中にあります。消費者庁は栄養機能食品に関する検討会を立ち上げ、初会合を2025年10月8日に、第2回を2026年1月に開いて、機能表示の文言や下限値と上限値を議論しています。

背景には、長く手が入っていない部分があります。機能表示の文言は2001年の制度創設以来、一度も見直されていません。上限値も2005年、平成17年以降は見直しが行われていません。一方で、値の土台になる栄養素等表示基準値は2025年3月に改正され、日本人の食事摂取基準2025年版に合わせて更新されました。土台が動いたことで、それに連動する下限値や上限値を整理する必要が出てきたわけです。

検討会では、下限値をこれまでどおり栄養素等表示基準値の30パーセントで置く方針が示され、いくつかの成分で数値が動く改正案が出ています。上限値についても、亜鉛や銅、マグネシウムで見直しの案が示されました。次の表は、その主な改正案です。ただし、これらは検討会の案であって確定ではありません。

検討会で示された下限値・上限値の主な改正案(2026年1月時点、確定ではない)
栄養成分 項目 現行 改正案
亜鉛(上限) 上限値 15 mg 17 mg
亜鉛(下限) 下限値 2.64 mg 2.55 mg
銅(上限) 上限値 6.0 mg 4.6 mg
マグネシウム(上限) 上限値 300 mg 320 mg
カルシウム(下限) 下限値 204 mg 210 mg
鉄(下限) 下限値 2.04 mg 1.95 mg
ビタミンD(下限) 下限値 1.65 µg 2.70 µg
ビタミンB12(下限) 下限値 0.72 µg 1.20 µg

上限値の考え方も資料で説明されています。上限値は、健康障害非発現量や耐容上限量から日本人の摂取量を差し引いた値と、医薬部外品の1日最大分量を比べて、低いほうを採るのが基本です。亜鉛と銅は、この検討で耐容上限量から摂取量の上位1パーセンタイル値を差し引く方法が案として示され、亜鉛は耐容上限量35mgから上位1パーセンタイルの18.5mgを引いて約17mg、銅は耐容上限量7.0mgから2.41mgを引いて約4.6mgと計算されています。値の算出には、平成30年と令和元年の国民健康・栄養調査のデータ、18歳以上が使われています。改正案が確定するまでは、現行の別表第11の数値が有効です。

本記事の主張は、それぞれどのくらい確かなのですか。

本記事の主張は、制度そのものを説明する部分は一次資料に基づいて確度が高く、見直しの数値や効果の解釈は確度が下がります。ここでは、記事の中の主な主張を、根拠の種類と強さで自己採点します。誇張を避けるために、弱いところは弱いと書きます。

本記事の主な主張と根拠の強さ(自己採点)
本記事の主張 根拠の種類 強さ
栄養機能食品は自己認証制で国の個別審査を受けない 一次資料(消費者庁) 強い
対象成分は現在20種類である 一次資料(消費者庁、別表第11) 強い
表示できる文言は国の定型文に限られ変更できない 一次資料(消費者庁、食品表示基準) 強い
下限値は栄養素等表示基準値の30パーセントで設定 一次資料(消費者庁の検討会資料) 強い
上限値は2005年以降見直されていない 一次資料(消費者庁の検討会資料) 強い
改正案の具体的な数値 一次資料だが検討会の案の段階 中(暫定)
表示があっても個々人の効果は保証されない 制度の趣旨からの解釈 中
NMNやコラーゲンは栄養機能表示ができない 一次資料の成分リストからの帰結 強い
個々の成分の疾病予防・治療の効果 本記事では扱わない 記載しない

この表でいちばん弱いのは、改正案の数値です。検討会の途中経過であり、最終的な文言や数値は変わる可能性があります。効果に関する記述も、制度の考え方から導いた解釈であって、特定の商品の臨床的な効果を示すものではありません。

よく使われる成分は、この制度の中に入っているのですか。

よく話題になる成分でも、この制度の20成分に入っているものと、入っていないものがあります。入っていない成分は、たとえビタミンやミネラルと一緒に配合されていても、その成分自体について栄養機能表示をすることはできません。

たとえばビオチンはビタミン13種類の一つなので、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です、という定型文を使えます。ただし、この定型文は髪が生えるとは言っていない点に注意が必要です。ビオチンと髪の関係については、当店の記事「ビオチンと髪の科学」で、表示できることと研究でわかっていることを分けて整理しています。マグネシウムも対象成分ですが、栄養機能表示は口から摂る前提の話で、皮膚から吸収させる方法の話とは別です。この違いは「マグネシウムの経皮吸収のエビデンス」で扱っています。

一方で、NMNやコラーゲンは20成分に含まれないため、栄養機能表示はできません。NMNの研究状況は「NMNのエビデンスレビュー」、コラーゲンについては「飲むコラーゲンと塗るコラーゲンのエビデンス」で、制度の枠外にある成分をどう読むかを解説しています。成分ごとの位置づけをまとめて見たい場合は「エバリー成分深掘り」も参照できます。

よく使われる成分は栄養機能食品制度の対象か
成分・素材 制度上の扱い 栄養機能表示の可否
ビタミンC・ビタミンD・ビタミンE 対象(ビタミン13種) 定型文で可能
鉄・葉酸・カルシウム・亜鉛 対象(ミネラル6種と葉酸) 定型文で可能
ビオチン 対象(ビタミン13種) 定型文で可能
n-3系脂肪酸(EPA・DHA) 対象(脂肪酸1種) 定型文で可能
NMN 対象外 栄養機能表示は不可
コラーゲン(ペプチド) 対象外 栄養機能表示は不可

よくある質問

栄養機能食品は、国が効果を認めた食品ですか。

いいえ、国が個別に効果を認めた食品ではありません。栄養機能食品は許可も届出も要らない自己認証の制度で、パッケージにも消費者庁長官の個別審査を受けたものではない旨が書かれています。国が審査して許可するのは特定保健用食品のほうです。

ビタミンの定型文は、商品ごとに書き方が違っても良いのですか。

いいえ、定型文は成分ごとに国が決めており、書き換えは認められていません。たとえばビタミンCなら、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに抗酸化作用を持つ栄養素です、という文をそのまま使います。表現を強めたり弱めたりすることはできません。

栄養機能食品なら、たくさん摂るほど健康に良いのですか。

いいえ、そうではありません。各成分には上限値が定められ、注意喚起表示にも、多量摂取により疾病が治癒したり健康が増進するものではない旨が明記されています。亜鉛やマグネシウムのように、過剰摂取の具体的な注意が付く成分もあります。

NMNやコラーゲンのサプリは、栄養機能食品になれますか。

いいえ、これらの成分そのものについては栄養機能表示ができません。栄養機能食品の対象は20成分に限られ、NMNやコラーゲンは含まれていないためです。ビタミンやミネラルを一緒に配合していても、その配合成分の範囲でしか栄養機能表示はできません。

2026年の見直しで、いま買った商品の表示は間違いになりますか。

いいえ、現時点の改正案は確定ではなく、現行の別表第11の数値と定型文が有効です。検討会は2025年10月に始まり、2026年に議論が続いています。数値や文言が確定した段階で、あらためて表示が更新されていくことになります。

この記事は特定の商品の効果を説明していますか。

いいえ、本記事は制度のしくみを説明する記事で、特定の商品の効果を示すものではありません。成分の一般的な機能を国の定型文の範囲で紹介しているだけで、病気の予防や治療を意図した内容ではありません。

出典

数値と文言は、以下の資料で確認しました。制度の根拠にあたる一次資料は消費者庁の公表資料です。行政の解説ページや業界団体、専門紙は補足として用い、効果に関する主張の根拠には使っていません。

本記事は情報提供を目的としたものであり、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。

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